【8月3日 AFP】米国家安全保障局(National Security AgencyNSA)が日本の政府高官や大手企業を盗聴していたとする文書を内部告発サイト「ウィキリークス(WikiLeaks)」が公開したことについて、菅義偉(Yoshihide Suga)官房長官は3日、「事実なら極めて遺憾」だと述べた。

 ウィキリークスが先月31日に公表した文書の内容について、日本政府が正式にコメントするのはこれが初めて。

 菅官房長官は定例記者会見で、「コメントは差し控えたい」とした上で「仮に事実であれば、同盟国として極めて遺憾だ」と語った。

 さらに菅官房長官は、ウィキリークスの文書について米政府と連絡を取り合っていると説明し、「ジェームズ・クラッパー(James Clapper)米国家情報長官(Director of National Intelligence)に、事実関係の確認を強く求めている」と述べた。

 ウィキリークスの文書は、米国が盗聴により、貿易問題や原子力政策、日米外交関係など「日本内部での議論を細部まで詳しく知っていたことを示している」と指摘。「報告書は、日本政府に対する米国の監視活動の深さを明示しており、日本の多くの省庁から情報が収集・処理されたことを示唆している」としている。(c)AFP