【7月31日 AFP】アラブ首長国連邦(UAE)のエティハド航空(Etihad Airways)は31日、同航空機に搭乗したオーストラリア人男性が、肥満なうえに体調の悪い乗客の隣に座らされ腰を痛めたとして起こそうとしている訴訟に、今後も反対し続ける意向を示した。

 この男性は豪ブリスベーン(Brisbane)出身のジェームズ・バソス(James Bassos)さん(38)。2010年にUAEの首都アブダビ(Abu Dhabi)から豪シドニー(Sydney)までエティハド航空のエコノミークラスで飛行した際、太った隣の乗客の「体が自分の席まではみ出してきた」ため、接触を避けようと体をねじる姿勢を強いられ、腰に恒久的な問題が生じたと主張している。また、隣の乗客は頻繁にせき込み、「口から液体を噴き出していた」とも主張している。

 地元紙ブリスベーン・クーリエメール(Brisbane Courier Mail)によると、バソスさんは不自然な体勢で5時間耐えたあと、座席を変えてほしいと頼んだが拒否され、最終的に客室乗務員の座席をあてがわれたと主張。エティハド航空に22万7000豪ドル(約2050万円)の損害賠償を求めている。

 エティハド航空側は先週、バソスさんによる申し立ての却下を求めたが、ブリスベーン地裁はこれを拒否し、バソスさんに医師の診断を受けるよう命令。エティハド航空は31日の声明で、バソスさんによる提訴の試みに今後も反対し続けると表明した。(c)AFP