【7月31日 AFP】男子ゴルフ米国ツアー、クイッケン・ローンズ・ナショナル(Quicken Loans National 2015)は30日、米バージニア(Virginia)州ゲーンズビル(Gainesville)のロバート・トレント・ジョーンズGC(Robert Trent Jones GC)で開幕し、石川遼(Ryo Ishikawa)がホールインワンを達成するなどし、8アンダーで首位タイに立った。

 6連続バーディーを記録した23歳の石川は、全米オープン選手権(US Open Championship)を2度制している46歳のレティーフ・グーセン(Retief Goosen、南アフリカ)と並び首位タイスタートを切った。

 今季最高のラウンドを終えた石川は、「パッティングが最高の日でした。完璧なパッティングで、とにかくミスが無かったです」と語っている。

 日本で3回、プエルトリコで1回ホールインワンを達成している石川は、約180ヤードの4番パー3で8番アイアン振り抜くと、米国では自身初のエースを記録した。

「確かな手応えでした。ボールはフラッグを5、6ヤード越えた地点に落ち、そこから戻ってホールに吸い込まれました。特別な瞬間でした」

 4番を終えてパー5のホールを二つ残していた石川は、ツアーレコードの59も視野に捉えていたが、その後のラウンドは興奮して苦戦したとコメントしている。

「冷静さを欠いていると感じていました。落ち着くのに2ホール必要でした。5番はパー5でしたが、パーセーブするのが大変でした」

 7年間で115試合に出場している米ツアーで初優勝を目指す石川は、昨年8月のウィンダム選手権(Wyndham championship 2014)以来最高のスコアで初日を終えた。

 世界ランク203位の石川は、今季10度の予選落ちを経験し、20位以内も一度だけと精彩を欠いていた。

「まだ54ホールあります。今日の目標は3アンダーか4アンダーで回ることだったので、その倍の好結果でした」

 3位タイには7アンダーでジャスティン・レナード(Justin Leonard、米国)とケビン・チャッペル(Kevin Chappell、米国)、そしてパー5の14番でイーグルを決めたアーニー・エルス(Ernie Els、南アフリカ)が続いている。

 この日はホールインワンが2本出ており、もう1本のエースを決めたリッキー・ファウラー(Rickie Fowler、米国)は、4アンダーで18位タイにつけている。

 また、大会ホストを務めるタイガー・ウッズ(Tiger Woods、米国)は、序盤苦しんだものの後半に盛り返し、3アンダーの27位タイにつけている。

 アウトスタートで立ち上がりの4ホールをパーでセーブした石川は、パー5の14番で8フィート(約2.4メートル)のパットを沈めてこの日最初のバーディーを奪うと、そこからパッティングがさえて6連続バーディーを記録した。

「3、4年前を思い出しました。パッティングが最高だった頃です。今日はその頃に近い内容でした」

 石川は現在23歳だが、世界ランク1位のロリー・マキロイ(Rory McIlroy、北アイルランド)はわずか3歳上で、1歳年下には第79回マスターズ・トーナメント(The Masters Tournament 2015)と第115回全米オープン選手権(2015 US Open Championship)を制覇したジョーダン・スピース(Jordan Spieth、米国)がいる。

 石川は、「僕はまだ若いですが、若過ぎるというほどでもありません。いつかリッキー(ファウラー)やロリー(マキロイ)、ジョーダン(スピース)といった選手と優勝争いをするのが目標です。年齢のことは考えていません」と語り、年齢は自身にとってただの数字でしかないとコメントした。(c)AFP/Jim SLATER