【7月29日 AFP】まだ見ぬ財宝を求めて活動するトレジャーハンターの一家が、米フロリダ(Florida)州沖で18世紀のスペインの沈没船から推定100万ドル(約1億2000万円)の価値がある「戦利品」を発見した。一家に業務を委託していた会社が28日、発表した。

 今回、発見された財宝は、金貨51枚、長さ12メートルの金の鎖でできた装飾品、スペイン王・フェリペ5世(Felipe V)のために鋳造された「ロイヤル」と呼ばれる特別なコインだ。

 この中で最も重要なのは、非常に希少なコイン「ロイヤル」だと財宝の捜索を行っている業者「1715フリート・クイーンズ・ジュエルズ(1715 Fleet - Queens Jewels LLC)」のブレント・ブリスベン(Brent Brisben)氏は、地元紙フロリダ・トゥデイ(Florida Today)の取材で話している。

 今回、財宝を発見したのは、同社が契約しているトレジャーハンターのシュミット一家だ。財宝は、約1か月前に同州フォートピアス(Fort Pierce)沖の浅瀬で見つかった。

 この発見について今週まで秘密にされていた理由については、1715年7月にキューバからスペインに向かっていた「スペイン財宝船団」が、ハリケーンに見舞われてフロリダ沖で沈没してから300年が経過するタイミングに合わせるためだったとしている。

 ブリスベン氏によれば、財宝の保存状態は非常に良好だという。

 1715年にスペイン財宝船団が沈んだ後、スペインは海に沈んだ財宝の大半を回収したが、まだ大量のコインが今も海底に沈んだままだ。

 フロリダ州の法律により、今回発見された財宝の約20%は州のものとなり、残りはシュミット一家とブリスベン氏の会社とで等分されることになる。(c)AFP