【8月7日 AFP】第15回世界陸上北京大会(15th IAAF World Championships in Athletics Beijing)で、国際陸上競技連盟(IAAF)のラミーヌ・ディアック(Lamine Diack)会長が懸念していた問題を知ってか知らずか、大会のチケット売り上げは飛躍的に伸びているという。

 2008年の北京五輪で、陸上競技と各式典の会場として使用された「鳥の巣(Bird's Nest)」こと北京国家体育場(Beijing National Stadium)は、8万人を収容することができる。今大会では、午前中のセッションで平均80%、決勝が行われることも多い午後は平均90%が埋まることになっている。

 22日の開幕から1週間続く大会では、チケットが売り切れになるセッションも出てくるだろう。

 8月をもって、16年間続けてきた会長職を辞任することが決まっているディアック氏は、「北京(Beijing)市長と中国政府の各省庁のサポートの結果、ここ数週間で大会の宣伝とチケット売り上げが大きく後押しされたと聞き、うれしく思っている」とコメントした。

「IAAFから提出されたチケット売り上げの最新チャートを見たところ、午前中のセッションで平均80%、午後は90%以上が埋まっている」

 19日に北京で行われる会長選で、棒高跳びの伝説セルゲイ・ブブカ(Sergei Bubka)氏か中距離の名選手セバスチャン・コー(Sebastian Coe)氏にトップの座を譲るディアック氏は、7月はじめの段階で午後のセッションでもチケット売り上げが50%にしか達していないことを受け、懸念を示していた。それでも今回は、2年前のモスクワ(Moscow)で見られたような空席ばかりの会場にはならないようだ。

「鳥の巣で行われる2015年最高のスポーツイベントが、最高の雰囲気に包まれることを確信しているし、宣伝キャンペーンで素晴らしい結果を出してくれた劉鵬(Liu Peng)中国国家体育総局局長や、王安順(Wang Anshun)北京市長をはじめとする中国の友人に感謝します」

「午後のセッションでは完売の日も出てくる可能性がある。よくぞ達成してくれました」

 ここ数週間、中国ではさまざまな宣伝プロジェクトが推し進められ、国内での大会の認知度が上がっていた。(c)AFP