【7月27日 AFP】トルコは26日、イラク北部にあるクルド人武装組織「クルド労働者党(Kurdistan Workers' PartyPKK)」の拠点を再び空爆するとともに、北大西洋条約機構(NATO)に対し、PKKとイスラム過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」への対策を協議する大使級の理事会を開催するよう要請した。

 トルコは24日、シリア国内のISへの空爆を開始したが、すぐに対象を拡大。ISと敵対するPKKのイラク北部の拠点にも2011年8月以来となる激しい空爆を実施し、両者の掃討を掲げた「対テロ」二正面作戦を展開している。これを受けてPKKは25日、もはやトルコ政府との停戦合意は失われたとの声明を発表した。

 トルコ国内では緊張が高まっており、イスタンブール(Istanbul)では26日、前週のテロ容疑者一斉摘発に抗議するデモ隊と警官隊が衝突して、警察官1人が死亡した。国内各地でもISやトルコ政府のシリア政策に反対するデモが相次ぎ、警察が放水などで鎮圧に当たっている。(c)AFP/Stuart WILLIAMS