【7月23日 AFP】欧州連合(EU)・欧州委員会(European Commission)のマルグレーテ・ベステアー(Margrethe Vestager)委員(競争政策担当)は23日、米映画大手6社と英スカイテレビ(Sky TV)の有料チャンネルが、EU域内の他国からのコンテンツへのアクセスを、映画使用権をたてに禁止し、EU競争法(独占禁止法)に違反している疑いがあると発表した。

 独禁法違反の疑いで調査の対象となっているのは、英国とアイルランドのスカイテレビの有料テレビネットワークの他、ディズニー(Disney)、NBCユニバーサル(NBCUniversal)、パラマウント・ピクチャーズ(Paramount Pictures)、ソニー(Sony)、20世紀FOX(Twentieth Century Fox)、ワーナー・ブラザーズ(Warner Bros)の米映画大手6社。

 ベステアー委員は声明で「欧州の消費者は、EU域内のどこに暮らそうが旅行しようが、好きな有料チャンネルを見たいと考えている。われわれの行ったEU経済圏のインターネットにおける反トラスト調査によれば、消費者らは現在、これらのことをすることができない」と述べ、「これはEU競争法に違反している可能性がある」と述べた。

 欧州委員会は、違反の疑いについて、「映画スタジオ6社各社はそれぞれスカイUKと2社間の協定を結び、英国とアイルランドで提供されている有料テレビをEUの他地域の消費者にアクセスできないようにする契約上の制約を設けたとの初期見解を持っている」と説明している。(c)AFP