【7月21日 AFP】国際自動車連盟(FIA)は20日、昨年10月に行われたフォーミュラワン(F1、F1世界選手権)の日本GP(Japan Grand Prix 2014)決勝でクラッシュを起こし、それから9か月後の今月17日に亡くなったジュール・ビアンキ(Jules Bianchi)選手が使用していたカーナンバー「17」を永久欠番にすると発表した。

 F1の統括団体であるFIAは、公式ウェブサイトでビアンキ選手の番号を永久欠番にする方針を固めたことについて、「F1のカーナンバーは現在、各ドライバー個人が選んだものが使用されており、FIAとしては、ジュール・ビアンキ選手の『17番』を永久欠番にすることが適切な処置であると確信している」とコメントしている。

「従ってこの番号は、今後のF1選手権では使用できなくなる」

 25歳だったビアンキ選手は、南仏ニース(Nice)の大学病院センター(Centre Hospitalier Universitaire)で生命を維持するため昏睡(こんすい)状態に置かれていた。

 F1ドライバーがレース中の事故で命を落としたのは、1994年のサンマリノGP(San Marino Grand Prix)で、世界王者に通算3度輝いたアイルトン・セナ(Ayrton Senna)氏が事故死して以来、ビアンキ選手が初めてだった。

 ビアンキ選手の葬儀は現地時間21日に、旧市街にあるサン・レパラート大聖堂(Sainte-Reparate Cathedral)で営まれる。

 2013年にマルシャ(Marussia F1 Team)に加入したビアンキ選手は、計34レースに出走し、獲得したドライバーズポイントは通算2ポイントで、現在もチーム記録となっている。

 ビアンキ選手は、雨に見舞われた昨年の日本GPの決勝でコントロールを失うと、時速200キロメートルのスピードで撤去車両に衝突し、頭部に外傷を負った。(c)AFP