【7月12日 AFP】ドイツが、新たな金融支援に向けたギリシャ側の改革案が改善されない場合、一時的にギリシャをユーロ圏から離脱させる計画を検討していたことが分かった。ベルギー・ブリュッセル(Brussels)でユーロ圏財務相会合が行われていた最中の11日、欧州の消息筋がAFPに明らかにした。

 計画には(1)ギリシャ側の改革案の改善(2)ギリシャを一時的にユーロから離脱させる、の2つの選択肢があるがあくまで内部資料であり、「今日のユーロ圏財務相会議では提示されない」(同消息筋)という。

 独日曜紙フランクフルター・アルゲマイネ・ゾンタークツァイトゥング(Frankfurter Allgemeine Sonntagszeitung)は、この計画はドイツ財務省が作成した1ページの文書に書かれており、文書は関係国に送られたと伝えていた。消息筋の発言はこの記事についてコメントしたもの。

 ドイツ財務省は3度目の金融支援に向けたギリシャ側の提案は「重要な改革が欠けており」、新たな3年間の支援計画の基礎にはなり得ないと考えていると伝えられている。

 ドイツ財務省はギリシャに対し、改革案を速やかに改善するとともに、債務削減のため500億ユーロ(約6兆8000億円)の金融商品の売却に議会の承認を取り付けるよう求めている。これが実現しなければ、ギリシャは欧州連合(EU)には残留した上で少なくとも5年間ユーロ圏から離脱し、人道援助などを受けながら債務を整理すべきだとしている。(c)AFP