【7月7日 AFP】米シカゴ(Chicago)にあるアメフットのスタジアム「ソルジャー・フィールド(Soldier Field)」で5日、米バンド「グレイトフル・デッド(Grateful Dead)」の最終公演が開催された。同バンドは、3~5日に開催された今回の公演を最後に今後はコンサートを行わないと話している。

 絞り染めのTシャツを着た熱狂的なファン、いわゆる「デッドヘッド(Deadhead)」たちは、バンドの演奏に涙しながら、楽曲に陶酔し、音に身を任せていた。ヒッピー文化全盛期を象徴するグレイトフル・デッドは、静かに、そして感情的な演奏で、数時間にわたるコンサートの幕を閉じた。

 デッドヘッドたちは過去数十年の間、2300回以上行われたコンサートをテープに録音してきただけでなく、その経験を共有し、そしてそれぞれのセットリストをきちょうめんに記録してきた。

 グレイトフル・デッドは「エンターテイナー」には徹せず、同じ楽曲をあまり演奏しない。このことに一部のファンは不満を持っているようだが、今回のコンサートでは、花火が会場の上空を彩った。

 4日の公演では、遠く離れたニューヨーク(New York)のエンパイアステートビル(Empire State Building)でも、楽曲「U.S. Blues.」とシンクロする形でライトショーが行われた。この模様は、コンサート会場にも中継された。

 最終日の公演では、計7万1000枚のチケットを販売し、91年の歴史を誇るソルジャー・フィールドでの新記録を打ち立てた。(c)AFP/Shaun TANDON