■近日点通過が近づくにつれ微生物が活発に

 観測される特徴は「すべて、67Pが宇宙を公転する間、活動的な微生物を維持可能な期間に、太陽からの熱を受けつつ固まりになる氷と有機物質の混合物に整合する」と声明は述べている。

 研究チームによると、微生物は、67Pに生息地をつくるのに液体の水を用いている可能性がある。宇宙を旅する67P彗星が太陽に接近する暖かい期間には、この水が氷の割れ目から染み出して「雪」になるという。不凍性の塩を含む生命体は、このような状況に適応するのを特に得意としており、中には、マイナス40度の低温状態で活動できるものもいるという。彗星表面の太陽光に照らされている領域は昨年9月、67P彗星が太陽から約5億キロの距離にある時点ですでにこの温度に達しており、弱いガス噴流を放出していた。

 太陽の周りの楕円軌道を周回している彗星が、太陽に接近して熱を受けると、昇華と呼ばれる固体から気体への状態変化プロセスが起き、これによって彗星に見事な尾が形成される。67Pが太陽に約1億8500万キロの距離まで接近する8月13日の近日点通過に近づくにつれ、「微生物はますます活動的になるはずだ」と研究チームは推測している。

 うまくいけば、微生物の活動の一部が、ロゼッタとフィラエによりライブ中継されるかもしれない。(c)AFP