【7月5日 AFP】テニス、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2015)は4日、女子シングルス3回戦が行われ、大会第2シードのペトラ・クビトバ(Petra Kvitova、チェコ)は6-3、5-7、4-6で第28シードのエレナ・ヤンコビッチ(Jelena Jankovic、セルビア)に敗れ、連覇の夢が絶たれた。

 ウィンブルドンで2度の優勝経験があるクビトバが、ベスト8を逃すのは、実に6年ぶりの出来事となる。

 ヤンコビッチは、第2セットで2-4のリードを許したとき、世界ランク2位のクビトバの前で、ノックダウン寸前のところまで追い詰められていた。

 しかし、ここからガッツにあふれた追い上げをみせたヤンコビッチが、逆転で4回戦への切符をもぎ取り、次戦では準優勝の経験がある第13シードのアニエスカ・ラドワンスカ(Agnieszka Radwanska、ポーランド)と対戦する。

「圧倒され、驚いています。心臓のドキドキが止まりません」としたヤンコビッチは、「目の前で起きたことが信じられないけど、これがスポーツですね」とコメントした。

「第2セットを勝ち取ってからは、いけると確信していました。だから戦い続けたんです」

「ここ数年は良いプレーができていなかったのですが、彼女に勝てたことは大会残りの試合に向けて、大きな自信になります。ここまで来たら、なんでもあり得るということですね」

 クビトバが敗退した今、上位10シードで勝ち残っているのは、6度目の大会制覇を狙う第1シードのセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)を筆頭にわずか4人。

 25歳のクビトバは、計21個のアンフォーストエラーを犯した試合の後、言い訳をするようなことはしなかった。ヤンコビッチは、アンフォーストエラーを11個にとどめ、2008年の全米オープン(The US Open Tennis Championships 2008)で準優勝を飾り、世界ランク1位に上り詰めた強さをうかがわせた。

 2008年、全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2008)と全仏オープンテニス(French Open 2008)でもベスト4進出を果たしていたヤンコビッチだが、その後は下降の一途をたどり、現在30歳のヤンコビッチは世界ランク30位に後退。2010年以降は、四大大会(グランドスラム)8強止まりとなっており、今年の全豪と全仏では1回戦敗退に終わっていた。(c)AFP/Steven GRIFFITHS