【7月4日 AFP】ナイジェリア北東部の地元住民らによると、イスラム過激派組織ボコ・ハラム(Boko Haram)が3日、新たな攻撃を行い、過去48時間で同組織に殺害された人数は合計約200人に達した。同国のムハンマド・ブハリ(Muhammadu Buhari)大統領は攻撃に関し、「冷酷で野蛮」と非難した。

 同組織はボルノ(Borno)州内の数か所で1日から攻撃を行っており、イスラム教の断食月「ラマダン(Ramadan)」の礼拝を行う人々や、自宅にいた女性を銃撃したり、夜中に就寝中の男性を家から引きずり出して殺害したという。

 また、ボルノ州のモスク(礼拝所)では若い女性が自爆攻撃を行い、12人が死亡した。自爆攻撃に関する犯行声明は出されていないが、ボコ・ハラムは過去に若い女性や少女を自爆攻撃に利用している。

 ナイジェリアではボコ・ハラムによる攻撃でこれまでに1万5000人が死亡している。ブハリ大統領の就任以降も同組織による襲撃や爆弾、自爆などによる攻撃が激化しており、これまでに450人が死亡している。

 3日にはオートバイに乗った50人程度の武装集団が同州の村ムッサ(Mussa)を襲撃。目撃者の男性がAFPに語ったところによると、武装集団は村人を銃撃し、住宅に火を放った。男性は、「村では6人が殺され、さらに武装集団は村人をやぶの中に追い込んで銃撃した。やぶの中では25人が死亡した」と話した。

 ナイジェリアでは今月末、ボコ・ハラムの一掃を目指しナイジェリア、ニジェール、チャド、カメルーン、ベナンから兵士8700人が参加する新たな合同部隊が配備される予定。(c)AFP/Aminu Abubakar with Ola Awoniyi in Abuja