【7月3日 AFP】ナイジェリア北東部の3つの村が、イスラム過激派組織「ボコ・ハラム(Boko Haram)」とみられる武装集団の襲撃を受け、150人近くが殺害された。目撃者らが2日、明らかにした。証言によると、武装集団はモスク(礼拝所)で祈りをささげていた男性らや子どもたちを無差別に殺害し、家で食事の支度をしていた女性らを射殺したという。

 標的となったのは、ボコ・ハラムの拠点があるとされるボルノ(Borno)州の人里離れた3村。1日午後に武装した数十人の襲撃を受け、家々が放火されるなどした。ムハンマド・ブハリ(Muhammadu Buhari)新大統領が5月に就任して以来、1日の犠牲者数としては最多となった。

 最大の被害を受けたクカワ(Kukawa)村で遺体を数えたという男性がAFPに明らかにしたところによると、武装集団は同村で少なくとも97人を殺害したという。

 同村から州都マイドゥグリ(Maiduguri)に避難したという別の目撃者は、村を襲った武装集団は50人を超えていたと話している。

 またモングノ(Monguno)に近い他の2村について、地元議員や目撃者らはAFPに対し、48人が殺害され、11人が負傷したと伝えた。

 ナイジェリア、ニジェール、チャド、カメルーン、ベナンからあわせて兵士8700人が参加する新たな合同部隊が、ボコ・ハラムの一掃を目指し今月末に配備されることになっている。

 北東部を数日間にわたって訪問中だったイェミ・オシンバジョ(Yemi Osinbajo)副大統領は2日、新政権はボコ・ハラムとの戦いに加え、被害者支援でも全力を尽くすと誓った。(c)AFP/Bukar Hussain and Aminu Abubakar in Kano