【7月2日 AFP】エジプト・シナイ半島(Sinai Peninsula)で1日、イスラム過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」系の武装組織が前例のない規模の波状攻撃を行い、少なくとも70人が死亡した。

 夜明けの奇襲攻撃で、軍の検問所が攻撃された後、北シナイ(North Sinai)県シェイクズウェイド(Sheikh Zuweid)で、治安部隊と市街戦を展開する武装組織の戦闘員に対し、複数のF16戦闘機が爆撃を行った。当局によると、約8時間の戦闘の後、武装組織は撤退した。

 治安・医療当局によると、死亡した70人は大半が兵士だが、複数の民間人も含まれている。また武装組織側は38人が死亡したと発表した。一方、軍は声明で、兵士17人と武装組織の戦闘員100人が死亡したと発表した。

 先月29日にはヒシャム・バラカト(Hisham Barakat)検事総長(64)が、首都カイロ(Cairo)で自動車爆弾により死亡している。2013年にムハンマド・モルシ(Mohamed Morsi)元大統領が軍によって退陣に追い込まれて以降、イスラム過激派による現体制に対する攻撃の犠牲者の中でも、バラカト氏は最高位の政府関係者となった。(c)AFP/Samer al-Atrush and Haitham El-Tabei