【6月28日 AFP】米国で南北戦争時代の「南部連合旗」が人種差別的だという論争が再燃している中、27日早朝にサウスカロライナ(South Carolina)州議事堂前に掲げられている南部連合旗が抗議活動家によって一時撤去される事態が発生し、2人が拘束された。当局が明らかにした。

 拘束されたのは、黒人女性のブリー・ニューサム(Bree Newsome)容疑者(30)と白人男性のジェームズ・イアン・タイソン(James Ian Tyson)容疑者(30)。ニューサム容疑者は高さ約9メートルのポールに登り、旗を外して下りてきた直後に拘束された。旗は1時間内に再び掲揚された。

 ニューサム容疑者とタイソン容疑者は同州に隣接するノースカロライナ(North Carolina)州出身で、記念物損壊の容疑が持たれている。

 ソーシャルメディアには、拘束されたニューサム容疑者が後ろ手に縛られ、警官に連行される様子を撮影した写真が投稿された。数時間内に短文投稿サイトのツイッター(Twitter)では、ニューサム容疑者の釈放を求める「#FreeBree」のハッシュタグがトレンド入りした。

 サウスカロライナ州の州都コロンビア(Columbia)では、同州議会から南部連合旗を撤去するべきだとの声が多くなっている。バラク・オバマ(Barack Obama)大統領は26日、旗が「組織的な抑圧と人種に基づいた支配を想起させる」と発言した。(c)AFP/Jim Watson