【6月27日 AFP】スペイン各地で今週、キリスト教の聖人サン・フアン(聖ヨハネ)にちなみ行われた牛追い祭りで、負傷した40歳と80歳の男性2人が26日までに死亡した。

 80歳の男性は、北東部カタルーニャ(Catalonia)州の街ランポーラ(La Ampolla)で行われた牛追い祭りで腹部を牛に突かれ、2日後の24日に死亡した。フランセスク・アラサ(Francesc Arasa)町長によれば、高齢ではあるものの健康だったというこの男性は牛追い祭りのベテランで、防護柵の後ろにいたが、スタート時に放たれた若い雌牛3頭のうちの1頭に柵の間から繰り返し突かれた。肝臓と腎臓に傷を負い、大量に出血した末、2日後に亡くなったという。事故の後、祭りは中止となった。

 また同国西部エストレマドゥーラ(Extremadura)州の町コリア(Coria)でも24日に40歳の男性が、同じく牛追い祭りの牛に胸と腹部を突かれ、運び込まれた病院で心臓発作のため亡くなった。インターネット上に投稿された動画には、町の闘牛場で巨大な黒い牛が、防護柵の後ろにいた男性を角で突き、持ち上げる様子が映っている。牛は翌25日に殺された。この日にもまた23歳の男性が同じコリアの牛追いで負傷したが、命に別条はないという。(c)AFP