【6月27日 AFP】クウェートの首都クウェート市(Kuwait City)にあるイスラム教シーア派(Shiite)のモスク(礼拝所)で26日、金曜礼拝中に自爆攻撃があり27人が死亡した。事件を受け、クウェート政府はテロとの「全面対決」を宣言した。

 産油国クウェートで発生したシーア派モスクに対する初の自爆攻撃について、同国のアリ・オベイディ(Ali al-Obaidi)保健相は同日、国営クウェート・テレビ(Kuwait Television)に対し、死者数は27人、負傷者数は227人に上ったと述べた。イスラム教の断食月「ラマダン(Ramadan)」の最中であるクウェートにおいて史上最悪規模の事件となった。

 同国内務省は、事件に関連して現在までに複数の容疑者が拘束され、取り調べを受けていると述べた。容疑者についての詳細は明らかにされていない。

 自爆攻撃について、イスラム過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」のサウジアラビアの関連組織で、自らを「ナジュド州(Najd Province)」と名乗るグループが、アブ・スレイマン・ムワヒド(Abu Suleiman al-Muwahhid)戦闘員がモスクを攻撃したとの犯行声明を出した。

 同グループは、事件があったモスクではスン二派のイスラム教徒に対し、シーア派の教えを広めようとしていると主張している。ISはシーア派を異教徒とみなしており、「ナジュド州」はこれまでにもサウジアラビア国内のシーア派モスクへの同様の自爆攻撃について犯行声明を出している。(c)AFP/Omar Hasan