【6月25日 AFP】ナチス・ドイツ(Nazi)が略奪し、数十年間、秘蔵されていた絵画が24日、英ロンドン(London)で競売にかけられ、予想落札価格の3倍以上の超高値で落札された。

 ユダヤ人から略奪した作品を含む大量の絵画を秘蔵していたナチス・ドイツ時代の画商の息子、コルネリウス・グルリット(Cornelius Gurlitt)氏のドイツ・ミュンヘン(Munich)にあるアパートが2012年に当局による家宅捜索を受けた際、1200点を超える作品が見つかっていた。

 今回、競売大手サザビーズ(Sotheby's)で競売にかけられた1点、マックス・リーバーマン(Max Liebermann)の「砂浜での乗馬(Two Riders on a Beach)」もその中にあった。リーバーマンが1901年に制作したこの油絵は、当初の予想落札価格55万ポンド(約1億700万円)の3倍以上の186万5000ポンド(約3億6000万円)で落札された。

 グルリット氏のコレクションが競売にかけられたのは今回が初めて。専門家は、数百点の作品の来歴を慎重に調べているが、多くの来歴は今も分かっていない。(c)AFP/Ruth HOLMES