【6月24日 AFP】過激な活動で知られる反捕鯨団体シー・シェパード(Sea Shepherd Conservation SocietySS)は23日、伝統的なクジラ漁に反対するため、ドイツのブレーメン(Bremen)から北大西洋のデンマーク自治領フェロー諸島(Faroe Islands)に船1隻を派遣したと発表した。

 シー・シェパードは声明で、捕鯨妨害船サム・サイモン(Sam Simon)号を使って、ゴンドウクジラの捕鯨を阻止するつもりだと述べ、「デンマークはクジラ類の虐殺を法的に禁止しているベルン条約(Bern Convention)を批准しているにもかかわらず、フェロー諸島が野蛮なクジラ漁を続けることを認めている」と主張している。

 フェロー諸島で毎年行われるクジラ漁は地元では「グリンド」と呼ばれ、体長3~6メートルのクジラを小型船の船隊で湾やフィヨルドに追い込み、カギ状になった道具やナイフで仕留める。地元住民の多くはこの追い込み漁を、文化的な権利だとして擁護している。またクジラの肉と脂身は珍味とされ、地元で消費される。

 フェロー諸島の捕鯨は1000年以上前にこの地に移住した古代スカンジナビア人が始めたもので、集落や地域で組織的に行うクジラ漁の歴史は少なくとも16世紀までさかのぼる。

 フェロー諸島はノルウェーとアイスランド、英スコットランド(Scotland)の中間に位置し、人口は5万人足らず。1948年以降、デンマークの自治領となっている。(c)AFP