【6月24日 AFP】競走馬の走るスピードが今までより速くなっている。スピードの上昇が頭打ちになったという一般的な見方を覆す調査結果が24日、発表された。

 英エクセター大学(University of Exeter)の研究者らは、英国における平地での競馬61万6084件、馬7万388頭分のデータを調査。

 データには、競馬の行われた年、馬のスピード、手動か自動かのタイムの計測方法、距離、競馬場、地盤の状態、競走馬の数と、各競走馬の名前、年齢と性別が含まれた。

 調査により、優勝馬のスピードは1850年以降、大幅に上昇しており、特に短距離において速くなっていることが分かった。

 中・長距離のスピードの向上は緩やかで、馬の能力がこの距離では限界に達した可能性、またはブリーダーが持久力よりスピードにすぐれている馬を、より好んでいることを示している。

 この調査結果は、英国王立協会(Royal Society)の専門誌バイオロジー・レターズ(Biology Letters)に掲載されたもの。

 従来の競走馬のスピードに関する調査では、サラブレッドの能力は上限に近づいているという点で一致していた。だが、エクセター大学のパトリック・シャーマン(Patrick Sharman)氏は、これらの調査はトップレベルの少数の中・長距離競馬の優勝タイムを調べるだけで、地盤の柔らかさを考慮に入れていないと述べている。(c)AFP