【6月21日 AFP】スペインの画家パブロ・ピカソ(Pablo Picasso)の素描とサインが入った絵はがきが20日、オークションで18万8000ドル(約2300万円)で落札された。絵はがきの落札価格としては「世界最高記録」という。ドイツ南部ビーティッヒハイム・ビッシンゲン(Bietigheim-Bissingen)の競売会社ゲートナー(Gaertner)が明らかにした。

 ゲートナーによると、競売にはドイツ語や英語、フランス語、ロシア語で入札があり、激しい競り合いの末に「大西洋の向こうの収集家」が電話で落札した。

 絵はがきはピカソがフランスに住んでいた詩人ギヨーム・アポリネール(Guillaume Apollinair)に宛てたもので、1918年9月5日の消印がある。素描はピカソが静物を描いた一連のキュービスム作品に含まれる可能性がある。

 ただ、ピカソが宛先をスペイン語で書き、宛名を「ドン・ギジェルモ・アポリネール」と表記したため、絵はがきは配達されなかった。はがきには「差出人に返送」を意味するフランス語のスタンプが押されている。

 ゲートナーは絵はがきの入手先について、「実業界の大物」であるフランス人だと説明した。(c)AFP