【6月17日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は16日、核戦力増強を目指し、年内に40基以上の大陸間弾道ミサイル(Intercontinental Ballistic MissileICBM)を新たに配備する方針を明らかにした。モスクワ(Moscow)郊外で開かれた軍用品の展示会の冒頭で明らかにした。これに対し北大西洋条約機構(NATO)は、「武力による威嚇」だと非難した。

 プーチン大統領の方針は、米国が東欧における軍備強化を計画していることが報じられ、ロシアがこれに強く反発する中で発表された。ロシアと欧米諸国の関係はウクライナ情勢をめぐり、冷戦(Cold War)終結以降、最悪の緊張状態に陥っている。

 プーチン大統領の発言についてイエンス・ストルテンベルグ(Jens Stoltenberg)NATO事務総長は、ロシア政府の危険な行動パターンの一部が表れていると述べ、「ロシアの核による威嚇は不当であり、不安定であり、そして危険だ」と主張した。

 スウェーデンのシンクタンク「ストックホルム国際平和研究所(Stockholm International Peace Research InstituteSIPRI)」によると、ロシアは推定約7500発の核弾頭を保有し、うちミサイルに搭載、または軍事基地に配備されている数は約1780発とされる。一方米国は核弾頭約7300発を保有、うち2080発が配備済みだという。(c)AFP/Max DELANY