【7月5日 AFP】コパ・アメリカ(2015 Copa America)は4日、決勝が行われ、チリが両チーム0-0で迎えたPK戦で4-1とアルゼンチンを下し、大会初制覇を果たした。

 チリが参戦99年目にしてコパ・アメリカ初優勝を達成したのに対し、リオネル・メッシ(Lionel Messi)擁するアルゼンチンは、2014年のW杯ブラジル大会(2014 World Cup)に続き、2大会連続で主要国際大会のタイトルを目前で逃す結果となった。

 激しい体のぶつかり合いとなった決勝は、延長を含めた120分を終えても、両チームともに相手の守備をこじ開けることができず、決着はPK戦に持ち込まれた。

 するとアルゼンチンは2人目のゴンサロ・イグアイン(Gonzalo Higuain)が失敗。さらにエベル・バネガ(Ever Banega)のキックがGKクラウディオ・ブラボ(Claudio Bravo)に止められ、これでチリが優位に立った。

 そして成功すれば優勝の4人目、チリはアーセナル(Arsenal)に所属するアレクシス・サンチェス(Alexis Sanchez)がど真ん中にチップキックを決め、勝利をつかんだ。その瞬間、エスタディオ・ナシオナル(Estadio Nacional)に集まった4万5000人の観客の前で、選手らは喜びを爆発させた。

 一方、アルゼンチンの主将を務めるメッシは、フル代表では22年ぶりとなる国際大会のタイトルを母国にもたらすことができず、喜びに沸くチリの面々を険しい表情で見つめるしかなかった。アルゼンチンはほぼ1年前のW杯でも、決勝でドイツに敗れている。

 チリはコパ・アメリカでは初めてアルゼンチンから勝利を挙げている。

 チリのアルトゥーロ・ビダル(Arturo Vidal)は、「夢がかなった。このためにみんなで一生懸命にやってきたんだ」と話した。

 ビダルによれば、W杯ではPK戦で敗退していたことも、コパ・アメリカ優勝へのモチベーションになっていたという。

 サンチェスは、「ブラジルで、コパ・アメリカは勝つぞってみんなで言い合ってた。本当に最高の世代だ。優勝にふさわしいチームだった」とコメントした。(c)AFP/Javier TOVAR