【6月7日 AFP】米カリフォルニア(California)州ポモナ(Pomona)で開かれていた災害対応ロボットのコンテスト「DARPAロボティックス・チャレンジ(DARPA Robotics ChallengeDRC)」決勝戦は6日、韓国のチームKAIST(Team KAIST)のロボット「DRCヒューボ(DRC-Hubo)」が優勝し、閉幕した。優勝賞金は200万ドル(約2億5000万円)。

 2位(賞金100万ドル=約1億2500万円)はチームIHMCロボティックス(Team IHMC Robotics)、3位(50万ドル=約6300万円)はタータン・レスキュー(Tartan Rescue)と、米国勢が続いた。

 コンテストは2011年の東日本大震災で発生した福島原発事故を踏まえ、3年前から開催されていた。主催者は米国防総省(US Defense Department)の先進技術研究部門である国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Projects Agency DARPA)で、上位チームは賞金以上に高い評価を勝ち取ることになる。

 決勝戦は5日から2日間にわたって行われ、各チームの人型ロボットが運転やドア通過、バルブ回栓、壁の穴開け、階段上りなど8つの課題(タスク)が設けられた障害物コースで競った。課題は福島原発を具体的に想定し、現状のシミュレーションとして設けられた。

 決勝戦に進んだのは24チーム。国・地域別の内訳は、米国が12チーム、日本が5チーム、韓国が3チーム、ドイツが2チーム、イタリアと香港が各1チームだった。

 優勝したDRCヒューボは重さ80キロ、高さ180センチで、2002年から開発が進められた。韓国の大田(テジョン、Daejeon)市から出場したチームKAISTは、立った姿勢からひざまずいた姿勢に移行し、車輪で速く動けるようになる点がDRCヒューボの特徴だとしている。(c)AFP