【6月6日 AFP】北アフリカにあるスペイン海外領土セウタ(Ceuta)で5月初め、スーツケースの中に隠れて密入国しようとして見つかったコートジボワール人の少年(8)は、DNA鑑定でスペイン領内に住む母親との親子関係が立証され、母子再会が実現することになった。5日、家族の弁護士が明らかにした。

 この少年は、セウタの国境検問所で5月7日、空気穴のないスーツケースの中で丸くなって隠されているのを警察に発見された。それ以来、未成年移民の保護センターに保護されている。

 少年が入ったスーツケースは、19歳の女が歩行者用の国境検問所に持ち込んだもので、警備員がスキャナーで中にいた少年を探知した。

 その数時間後、コートジボワール出身の少年の父親が同じ国境検問所で、少年を密入国させようとしたとして人権侵害の疑いで逮捕された。

「8日に少年を引き取る予定だ」と家族の弁護士はAFPの取材に語った。

 スペイン入国管理当局は先月、少年に1年間のスペイン滞在を許可し、DNA鑑定の結果を待って、モロッコ沿岸沖のスペイン領カナリア諸島(Canary Islands)で合法的に暮らしている母親に引き渡すことになっていた。(c)AFP