【6月2日 AFP】国際サッカー連盟(FIFA)は2日、2007年に南アフリカ政府からジャック・ワーナー(Jack Warner)元副会長に対する1000万ドル(約12億5000万円)の送金手続きを行っていた事実を認めた。一方で、ジェローム・バルク(Jerome Valcke)事務局長が送金に関与したとの報道は否定している。

 FIFAが発表した声明では、南アフリカ政府から、当時、北中米カリブ海サッカー連盟(CONCACAF)の会長を務めていたワーナー元副会長に対して行われた巨額の送金について、バルク事務局長や「他のFIFA上層部は手引きや承認、履行に関与していない」としている。

 FIFAはまた送金の理由として、南アフリカ政府から、2010年W杯の運営費に充てるはずだった資金を「留保」し、ワーナー元副会長が運営するカリブ海地域の開発プロジェクトに回すよう頼まれたと説明。FIFAは両者の仲介役だったと述べている。

 事件では、ワーナー元副会長を含む14人が、1億5000万ドルを超える贈収賄に関与したとして、米当局により起訴されている。(c)AFP