【6月2日 AFP】額にセンサーを付けたアザラシが地球の端々から貴重なデータを収集し、地球温暖化や海氷の研究、気象予報などに一役買っている。

 2004年の開始以来、1000頭以上のアザラシの力を借りてきたこのプロジェクト。主催する国際研究チームは1日、これまでに収集された情報を公開するポータルサイト「Marine Mammals Exploring the Oceans Pole-to-pole(極から極まで海を調査する海洋哺乳類)」(www.meop.net)を開設した。

 センサーを開発したのは、英スコットランド(Scotland)セントアンドルーズ大学(University of St Andrews)の海洋哺乳類研究ユニット(Sea Mammal Research Unit)。ユニット長のマイク・フェダク(Mike Fedak)氏はAFPに対し、「彼らは、これまで事実上データが存在しなかった場所から情報を集めてくる。こうした情報は、全世界の海洋に影響を与える氷山の移動距離の計測など、さまざまな形で利用できる」と語っている。(c)AFP