【6月2日 AFP】韓国の保健福祉省は2日、中東呼吸器症候群(Middle East Respiratory SyndromeMERS)コロナウイルス(MERS-CoV)に感染していた2人が死亡したことを確認した。韓国・聯合(Yonhap)ニュースが伝えた。韓国でMERSによる死者が出たのは初めて。

 死亡したのは女性(58)と男性(71)。女性は感染が疑われて治療を受けていたが、急性呼吸不全のため1日に死亡し、死後に明らかになった検査結果で感染が確認された。男性は数日前に感染が確認されていた。聯合ニュースは男性がいつ死亡したかは報じていない。

 2日の聯合ニュースによると、韓国内の感染者は25人に上っており、感染拡大への懸念が広がっている。

 MERSは、2003年にアジアを中心に流行し数百人が死亡したSARS(Severe Acute Respiratory Syndrome、重症急性呼吸器症候群)の近縁種で、SARSよりも感染力は低いが致死性は高いとされる。(c)AFP