【6月1日 AFP】国際サッカー連盟(FIFA)の汚職をめぐり米国とスイスの当局が個別に捜査を行っている中、南アフリカ・サッカー協会(South African Football AssociationSAFA)のダニー・ジョーダン(Danny Jordaan)会長は5月31日、2008年に1000万ドル(約12億4000万円)を支払ったことを認めたが、南アで開催された2010年のW杯(2010 World Cup)招致のための賄賂ではないと述べた。

 米国の新聞各紙によると、2004年に行われた2010年W杯開催地選定の過程で、米司法当局に起訴された14人のうちの1人で元FIFA副会長のジャック・ワーナー(Jack Warner)被告に南ア側の複数の関係者から1000万ドルが渡されたとされている。

 南ア・サッカー協会のジョーダン会長は31日、W杯組織委が2008年に1000万ドルを支払ったことを認めたが、それは賄賂ではないと主張した。

 ジョーダン氏は南ア紙サンデー・インディペンデント(Sunday Independent)に、「私は生涯で贈収賄をしたことなどない。(起訴状に)誰の名が挙げられているのか知らない」と語った。

 同氏はまた「開催権を獲得した4年後に投票依頼の賄賂を払うということがどうしてできるのか」と述べ、問題の支払いは、当時ワーナー被告が会長を務めていた北中米カリブ海サッカー連盟(CONCACAF)のサッカー振興基金への南アの分担金だったと語った。(c)AFP/Agnes PEDRERO