【5月30日 AFP】国連教育科学文化機関(UNESCO、ユネスコ)の世界遺産委員会(World Heritage Committee)は29日、オーストラリア北東のサンゴ礁、グレートバリアリーフ(Great Barrier Reef)について、引き続き監視していくが「危機遺産リスト」への登録は見送るとする提言案を公表した。

 世界最大のサンゴ礁、グレートバリアリーフは1981年に世界遺産(World Heritage)に登録されたが、環境状態の悪化から6月に開かれる同委員会の会議で危機遺産に登録されるのではと豪政府は懸念していた。

 世界遺産委員会はユネスコのウェブサイトに掲載された提言案のなかで、グレートバリアリーフの現状について「懸念している」としたうえで、豪政府が打ち出したグレートバリアリーフを保護する35年計画「リーフ2050長期持続可能性計画(Reef 2050 Long-term Sustainability Plan)」を「歓迎する」とし、計画で掲げた全ての保護対策を積極的に実行し、2016年12月までに進捗(しんちょく)状況を報告するよう豪政府に求めた。(c)AFP