【5月27日 AFP】南米エクアドル沖のガラパゴス諸島(Galapagos Islands)で25日早朝に噴火したウォルフ火山(Wolf Volcano、標高1707メートル)の活動が収束に向かっていると当局が26日、発表した。懸念された希少なリクイグアナのコロニーへの影響は出ないもよう。

 当局の発表によると、現在も火山活動は続いているものの、前日のように活発な動きはみられないという。

 火山が噴火したイサベラ島(Isabela Island)は、「ガラパゴスロージーイグアナ」としても知られるピンク色のイグアナの世界唯一の生息地だ。エクアドルのガラパゴス国立公園(Galapagos National Park)当局によると、その個体数はわずか500匹程度で、絶滅危惧種にも指定されている。この島には、ゾウガメの希少種ベックゾウガメ(Chelonoidis becki)も生息している。

 当局は、溶岩流が流れた方向とは真逆の北西側にこれら動物の生息地があるとしており、危険が及ぶ可能性はないとの見方を示している。

 ピンク色のイグアナが初めて発見されたのは1986年。2009年に遺伝子構造の分析で、近縁関係にあるガラパゴスリクイグアナとは別の種であることが確認された。(c)AFP