【5月26日 AFP】肥満に近い過体重の10代の若者は、中年期に大腸がんを発症するリスクが倍増するとした研究論文がこのたび、英医学誌ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル(British Medical JournalBMJ)の消化器病学専門誌「ガット(Gut)」に掲載された。

 米マサチューセッツ(Massachusetts)州ボストン(Boston)にあるハーバード公衆衛生大学院(Harvard School of Public HealthHSPH)のエリザベス・カントー(Elizabeth Kantor)氏率いる研究チームは、1969~76年の間にスウェーデン軍に徴兵された16~20歳の男性23万9000人以上を対象に、健康状態の追跡調査を行った。

 徴兵時の割合は、低体重が約12%、普通体重が80%以上、やや過体重が5%だった。残りの対象者については、体格指数(BMI)が27~30未満の肥満に近い過体重が1.5%で、BMIが30を超える肥満は1%だった

 対象者らは以降35年にわたって定期的に大腸がん検査を受け、その結果、結腸がん501件、直腸がん384件の計885件のがんが見つかった。

 このうち、10代当時に肥満に近い過体重とされた対象者は、普通体重だった人に比べて、中年期のがん発症リスクは約2倍だった。肥満だった人は、同2.4倍近くに上ったという。(c)AFP