【5月26日 AFP】(写真追加)米国と国境を接するメキシコの町シウダードアクニャ(Ciudad Acuna)で25日未明、激しい竜巻が発生し、少なくとも11人が死亡、家屋数百軒が倒壊した。当局が明らかにした。

 竜巻が襲ったわずか6秒間の間に車や大型トラックが宙に浮かび、家屋やビルに叩きつけられた。竜巻通過後の写真には、つぶれた車が壁や屋根の上に載ったままの状態で写っていた。人口13万6000人のシウダードアクニャの住民は大きな衝撃を受け、何が起こったのか分からないという困惑の表情を見せていた。

 竜巻はメキシコと米南部を猛烈な嵐が襲っていた中で発生した。米テキサス(Texas)州とオクラホマ(Oklahoma)州では少なくとも3人が死亡し、12人が行方不明となっている。

 激しい豪雨に見舞われたテキサス州のグレッグ・アボット(Greg Abbott)知事は、州内24郡で非常事態を宣言した。

 同州の都市サンマルコス(San Marcos)では、集中豪雨で道路が冠水して蛇行する川のようになり周囲の水位が急激に上がったため住民に避難勧告が出された。

 車やトラックは水没し、住民らが空気を入れて膨らませて使う寝椅子に乗って通りを浮かんで進むという、現実とは思い難い光景も見られた。

 当局によると、周辺地域では400軒の家屋が損壊し、サンマルコスでは自宅に戻れない住民を受け入れるための仮設避難所が開かれた。

 サンマルコスを含むヘイズ(Hays)郡の緊急対応調整担当者によると、テキサス州では少なくとも12人の行方不明者が報告されているという。(c)AFP