【5月24日 AFP】14-15ドイツ・ブンデスリーガ1部は23日、第34節の試合が行われ、ボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)は3-2でヴェルダー・ブレーメン(Werder Bremen)に競り勝ち、今季限りで退任するユルゲン・クロップ(Jurgen Klopp)監督のホーム最終戦を白星で飾った。

 今季を7位で終えたドルトムントは、来季のヨーロッパリーグ(UEFA Europa League 2015-16)予選からの出場権を獲得したが、30日に行われるVfLボルフスブルク(VfL Wolfsburg)とのドイツカップ(German Cup 2014-15)決勝に勝利すれば、本選から出場することができる。 

 7年間に及ぶクロップ政権下で、2011年と2012年にブンデスリーガ連覇を達成し、2012-13シーズンには欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2012-13)で決勝まで勝ち進んだドルトムントは、来季からトーマス・トゥヘル(Thomas Tuchel)新監督の下で新たなスタートを切る。 

 47歳のクロップ監督は、ベルリン(Berlin)で開催されるドイツカップ決勝で優勝を置き土産にチームを去ることを熱望している。

 2月には最下位に低迷していたドルトムントだが、クロップ監督は試合後、「素晴らしい試合だった。システムが機能し、豊富なオプションを示すことができた。不満はないよ。7位は希望していた中で最高の結果だ」と語っている。

「素晴らしいパフォーマンスだった。今季を集約しているようだったね。いいスタートを切ったが、迷走し、難しい状況に陥ってしまった」

 試合後の本拠地ジグナル・イドゥナ・パルク(Signal Iduna Park)のスクリーンには、サポーターに向けてクロップ監督のビデオメッセージが流された。

 これについてクロップ監督は、「7年前にマインツを去る際、準備していた言葉をほとんど話すことができなかった。そのときに学んだんだ。同じ失敗を繰り返したくはなかった。純粋な感情から出てきた言葉だ」と語っている。 

 ドルトムントは前半15分にイルカイ・ギュンドアン(Ilkay Guendogan)のアシストから香川真司(Shinji Kagawa)が決めて先制すると、直後にはピエール・エメリク・オーバメヤン(Pierre-Emerick Aubameyang)が今季16得点目を決めてリードを広げた。

 その後、ブレーメンのレビン・エズトゥナリ(Levin Oztunali)に1点を返されたが、ドルトムントは前半終了間際に香川のパスに反応したヘンリク・ムヒタリアン(Henrikh Mkhitaryan)が追加点を記録し、前半を3-1で折り返した。

 迎えた後半、ブレーメンのテオドル・ゲブレ・セラシエ(Theodor Gebre Selassie)にゴールを決められて1点差に詰め寄られたドルトムントだったが、そのまま逃げ切りに成功すると、試合後にはクロップ監督と今季限りで引退する35歳の主将セバスチャン・ケール(Sebastian Kehl)が、サポーターからのスタンディングオベーションを受けた。(c)AFP