【5月22日 AFP】今年の全仏オープンテニス(French Open 2015)で10度目のタイトル獲得を目指すラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は21日、大会を直前に控えた仏パリ(Paris)で最大の栄誉であるパリ市大金章(Grand Medaille de Vermeil)を受章した。

 28歳のナダルは、パリ市庁舎(Hotel de ville)でスペイン生まれのアンヌ・イダルゴ(Anne Hidalgo)市長から章を授与される際に、「最もパリジャンらしいマヨルカ人」と称された。

 イダルゴ市長は、「ナダルは、パリの歴史を刻み続けている」とし、「ラファエル・ナダルを抜きに、ローラン・ギャロス(Roland Garros、全仏オープン)の歴史は語れません」と述べた。

 イダルゴ市長はまた、通算14度の四大大会(グランドスラム)制覇を誇る元世界ランク1位のナダルを、「常に謙虚な姿勢を崩さない模範的な王者」と称賛した。

「ラファエル・ナダルは真面目に努力する慎ましい人間で、若者の模範です」

「彼は謙虚さを忘れず、自分の名声におごらない寛大な人物です」

 ナダルもパリについて、自分のキャリアで「最も大切な街」と位置づけ、「スポーツマンとして成長してきた」場所であるとしている。

 ナダルは、「ローラン・ギャロスはテニスであり、パリなのです」と語った。

「僕にとって、ここは特別です。この大会で成長を遂げ、アスリートとして転機を迎えました。ここパリで10年前に僕は変わったのです」

「この記章は、コート・フィリップ・シャトリエ(Court Philippe-Chatrier)での成功をはるかにしのぐもので、僕個人にとって素晴らしい充実感を与えてくれます」

 世界ランク7位のナダルはまた、「この街の歴史を築いてきた重要人物と肩を並べるこの賞に、僕を選んでくださった方々に感謝します」と語った。

 ナダルは、2005年の全仏で最初のグランドスラム制覇を成し遂げ、昨年大会で通算9度目のタイトルを獲得した。

 今月初旬にもナダルは、スペイン・マドリード(Madrid)で行われた式典でマリアノ・ラホイ(Mariano Rajoy)首相から最高の栄誉である金メダルを授与されている。(c)AFP