【5月21日 AFP】イスラム過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」は20日、シリア中部の古代都市パルミラ(Palmyra)の大部分を制圧した。

 ISはパルミラの北部から侵攻したとみられ、英国に拠点を置く非政府組織(NGO)シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)のラミ・アブドル・ラフマン(Rami Abdel Rahman)代表は、政府軍部隊が東部にある刑務所と西部にある軍情報機関の本部を除く全ての地域から撤退したことを受け「ISはパルミラの大部分を制圧した」と語った。

 ISは隣国イラクですでに世界遺産の破壊行為に及んでいることから、パルミラも破壊される恐れが出ている。

 今のところ、パルミラ南西部にある、国連教育科学文化機関(UNESCO、ユネスコ)の世界遺産に登録されている古代遺跡自体や、貴重な古代の遺物などが展示されている隣接の博物館にISが到達したかどうかは分かっていない。(c)AFP