【5月15日 AFP】貧困層にヤギやニワトリ、ウシなどを与え、生計を立てる訓練を定期的に提供することにより、6か国中5か国で生活の質が改善されたという研究結果が14日、発表された。

 エチオピア、ガーナ、ホンジュラス、インド、パキスタン、ペルーで3年にわたり実施された「グラジュエーション(Graduation)」プログラムと称された研究で、対象の世帯の半分足らずは、1人あたりの1日の消費が1ドル25セント(約150円)未満だった。

 米科学誌サイエンス(Science)に掲載された研究内容によると、同プログラムでは成人約2万1000人に家畜、職業訓練、生活スキルの指導、保健情報が、定期的な追跡面談とともに与えられた。

 結果、全体的に「この試みにより、同プログラムに参加していない同様の集団と比較して、1人あたりの収入が5%、食料消費が8%、資産が15%、そして貯蓄が96%増加した」 と研究結果は述べている。

 また、ホンジュラスは豊かにならなかった唯一の国で、その理由は、同国ではほとんどの人たちがニワトリを与えられたが、その大部分が病気で死んだためとしている。(c)AFP