【5月15日 AFP】トルコで開催された北大西洋条約機構(NATO)外相理事会のガラディナーで、NATO事務総長と加盟国外相らが声を合わせて往年のヒット曲「ウィ・アー・ザ・ワールド(We Are the World)」を歌う珍しい一幕があった。

 1985年にリリースされた「ウィ・アー・ザ・ワールド」は、アフリカ支援を目的に多数の著名ミュージシャンが集結して制作したチャリティー曲。作詞・作曲は故マイケル・ジャクソン(Michael Jackson)さんとライオネル・リッチー(Lionel Richie)さんが手掛けた。

 トルコ南部アンタルヤ(Antalya)で13日夜に催されたガラディナーでは、この曲をトルコの人気音楽グループ「ベフザト・ゲルチェケルとエンベ・オーケストラ(Behzat Gerceker & Enbe Orkestrasi)」が演奏。トルコのメブリュト・チャブシオール(Mevlut Cavusoglu)外相とギリシャのニコス・コジアス(Nikos Kocias)外相がステージに上がったのを機に、ゲルチェケル氏がテーブル席の外相たちに向かって「最後にもう1曲歌いましょう。平和の歌を!」と呼び掛けた。

 そこで、イエンス・ストルテンベルグ(Jens Stoltenberg)NATO事務総長や欧州連合(EU)のフェデリカ・モゲリーニ(Federica Mogherini)外交安全保障上級代表らも参加。ステージ上で「ウィ・アー・ザ・ワールド」を合唱した。ただ、ジョン・ケリー(John Kerry)米国務長官は同日昼にトルコを出国していたため合唱には加われなかった。

 アンタルヤで13、14の両日開かれたNATO外相理事会では、ウクライナ危機をめぐるロシアとの緊張関係や、アフガニスタン情勢、イスラム過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」対策などが協議された。NATO外相理事会がベルギー・ブリュッセル(Brussels)の本部以外で開かれるのは2011年以来初。(c)AFP