【5月13日 AFP】米国人現代美術作家のクリス・バーデン(Chris Burden)氏が10日、悪性黒色腫のため死去した。69歳だった。米カリフォルニア(California)州ロサンゼルス(Los Angeles)にあるロサンゼルス・カウンティ美術館(LACMA)が13日までに明らかにした。

 LACMAは発表した声明で「クリス・バーデン氏が他界したことを悲しく思う。同氏は国際的にも、そしてここロサンゼルスでも大きな功績を残した」と述べ、「パフォーマンスアートでも彫刻でも、そしてその他のメディアでも精力的にたゆみない活動を続けた」と称えた。

 地元紙ロサンゼルス・タイムズ(Los Angeles Times)が報じたところによると、同氏は10日、悪性黒色腫のために死去。診断は18か月前に下されていたが、公表していなかったという。

 バーデン氏は、自らの腕を至近距離から銃で撃たれる1971年の作品「シュート」で一躍有名になった。同州サンタアナ(Santa Ana)のギャラリーで行われたパフォーマンス作品はモノクロ映像として残されている。この作品でバーデン氏は、約4.5メートルの距離から22口径のライフル銃で腕を撃たれた。

 その他の代表作には、フォルクスワーゲン(Volkswagen)ビートルの車体に磔(はりつけ)の状態になった1974年の「Trans-Fixed」などがある。

 LACMAでは、同氏への追悼として、バーデン氏の作品「Urban Light」を点灯した。この作品は、1920年~30年代に実際に使われていた街灯202本で構成されている。(c)AFP