【5月10日 AFP】仏海軍の戦艦2隻が9日午前、中国の商都である上海(Shanghai)に寄港した。外交関係者は、仏海軍艦船が中国に立ち寄ったのは2013年以来だとしている。

 寄港したのはヘリ空母として使用されている指揮艦「ディクスミュード(Dixmude)」とフリゲート艦「アコニト(Aconit)」で、上海北部の海軍基地にある軍港に入港し、埠頭で待機していた中国海軍の関係者らから花束と楽隊の演奏による歓迎を受けた。中国海軍によると、仏海軍艦船の上海入港はこれで10度目。

 ディクスミュードの出発地はシンガポールで、上海には1週間停泊する予定。2隻は5か月間にわたってインド洋(Indian Ocean)と南シナ海(South China Sea)、日本海(Sea of Japan)で実施される「ジャンヌダルク2015(Jeanne d'Arc 2015)」作戦に参加している。


 仏海軍のピエール・デブリアンソン(Pierre de Briancon)大佐は、「われわれが太平洋(Pacific)に来るのは、経済権益が多数あるためだ。貨物の海上輸送は太平洋に集中しており、われわれはこれを守りたい」と語った。

 南シナ海では、中国と近隣アジア諸国の領有権争いによる緊張が高まりつつある。米当局は8日、中国が今年南シナ海で埋め立てを劇的に加速し、かつて例をみなかった急速なペースで人工島を整備していると指摘した。(c)AFP