【5月6日 AFP】子ども支援の国際NGO「セーブ・ザ・チルドレン(Save the Children)」は5日、イタリア沖の地中海(Mediterranean Sea)で先週末、100人以上の難民を乗せたゴムボートが沈没し、約40人が死亡したことを明らかにした。

 セーブ・ザ・チルドレン関係者はAFPに対し、「(生存者の)一部は『非常に多数』が死亡したと話しており、中には『40人くらい』としている人もいる」と語った。生存者らは、ゴムボートには137人が乗っていたと話しているという。イタリア海軍と沿岸警備隊は先週末、地中海上で救助作戦を展開し、約6000人を保護したが、ボートはその救援の手が届く直前に空気が抜けたか破裂したものとみられる。

 リビアとイタリアの間の海上で命を落とした難民の数は、今年だけで1750人を超えている。昨年欧州入りした難民の数は計17万人と、すでに前例のない規模に達しているが、イタリア政府関係者らは、現在から9月までに同国南部の沿岸に到着する難民の数が過去最多に達すると見込んでいる。

 パオロ・ジェンティローニ(Paolo Gentiloni)伊外相は5日、欧州連合(EU)に対し、密航対策の支援とともに、難民らを保護していく手続きの改革を改めて要請した。(c)AFP/Ljubomir MILASIN