【5月6日 AFP】フロイド・メイウェザー・ジュニア(Floyd Mayweather Jr.、米国)が、肩の負傷が「世紀の一戦」でのパフォーマンスに影響したと明かしているマニー・パッキャオ(Manny Pacquiao、フィリピン)と再戦する可能性を示唆した。米スポーツ専門チャンネルESPNが伝えている。 

 メイウェザーはジャーナリストのスティーブン・A・スミス(Stephen A. Smith)氏に対して送ったメールの中で、「手術後1年以内に彼と対戦する」としており、パッキャオが右肩腱板の手術から復帰したあと、もう一度拳を交える用意があると伝えている。 

 無敗記録を伸ばした2日の試合後に、メイウェザーは9月の試合を最後に現役を引退する意向を示しているが、パッキャオとの再戦表明はこのときの発言と矛盾している。 

 メイウェザーは判定勝利を収めたあと、「9月が自分にとってラストファイトになる。その試合をやって終わりにする」と語っていた。

 故ロッキー・マルシアノ(Rocky Marciano)氏が持つ49戦49勝の記録まであと1勝に迫っている38歳のメイウェザーは、以前からこの偉大な記録を更新することに無関心を装っていたが、パッキャオとの再戦は大きな注目を集め、巨額の報酬を生むことが必至となる。

 パッキャオ陣営は4日、パッキャオが右肩腱板の断裂と診断されたことを明らかにしている。

 米ロサンゼルス(Los Angeles)市内にあるカーラン・ジョーブ整形外科(Kerlan-Jobe Orthopedic Clinic)のニール・エルアトラシュ(Neal ElAttrache)医師は、「MRI検査の結果、腱板を断裂していることが確認されました。損傷は深刻です」と語っている。

 北米で最も権威のある外科医の一人として有名なエルアトラシュ医師は、これまでニューイングランド・ペイトリオッツ(New England Patriots)のQBトム・ブレイディ(Tom Brady)や、ロサンゼルス・ドジャース(Los Angeles Dodgers)のザック・グレインキー(Zack Greinke)投手、そしてロサンゼルス・レイカーズ(Los Angeles Lakers)のコービー・ブライアント(Kobe Bryant)の手術を執刀した実績を持っている。

 パッキャオ陣営は、米国反ドーピング機関(USADA)から抗炎症薬の注射について事前に許可を得ていたにもかかわらず、ネバダ州立体育委員会(NSAC)が認めなかったとして不満をあらわにしていた。(c)AFP