【5月5日 AFP】子ども支援の国際NGO「セーブ・ザ・チルドレン(Save the Children)」は4日、年次報告書「お母さんにやさしい国ランキング」の2015年版を発表した。1位はノルウェーで最下位はソマリア、日本は32位だった。

 ランキングは、母親の健康、教育、所得水準、女性の社会的地位などに関する指標5項目を基準に世界179か国を比較・評価したものとなっている。発表は今年で16回目を数える。

 米国は、昨年の31位から順位をふたつ下げて33位となり、ランキングでは日本やポーランド、クロアチアを下回った。報告書によると、米国における妊産婦が死亡する生涯リスクは1800人に1人と、先進国の中で最悪の水準だという。

 これまで、ランキングの上位は常に北欧諸国が占めてきたが、今年は昨年1位のフィンランドを抜いてノルウェーが首位となった。欧州以外の国で上位10か国に入ったのは、9位のオーストラリアのみ。

 一方、下位10か国は、サハラ以南のアフリカの国々が占めた。最下位3か国は、ソマリア、コンゴ民主共和国(旧ザイール)、中央アフリカだった。下位10か国のうちの9か国では、紛争により不安定な情勢が続いている。

 セーブ・ザ・チルドレンのキャロリン・マイルズ(Carolyn Miles)氏は、今回の調査で導き出されたデータから、経済的な豊かさのみが母親の幸福度を左右する訳ではないことが分かったしながら、ノルウェーでは、経済的な豊かさの他に、母子を支援するための政策に力を入れているとコメントした。(c)AFP