【5月4日 AFP】イタリア沿岸警備隊は、2日と3日の2日間に、船で地中海(Mediterranean Sea)を渡って欧州に向かっていた難民5800人が救助されたと明らかにした。

 両日に救助された難民は近年では最も多い水準となった。遭難が相次いでいるにもかかわらず、欧州を目指す難民の流れが弱まっていないことが示されている。

 3日に2隻の船上で8人の遺体が見つかった。死因は不明。また救助隊の船に向かおうと海に飛び込んだ2人が水死した。3日の救出劇は、リビアの沿岸警備隊が計500人を乗せた5隻の船に引き返すよう命じた後に繰り広げられた。

 別の難民50人が3日にイタリアのランペドゥーサ(Lampedusa)島に到着した。イタリア海軍によると、哨戒艦ベティッカ(Bettica)が3日、4隻の船に乗っていた570人以上の難民を救出した。そのうち約60人が女性で約15人が子どもだった。

 NGOのマイグラント・オフショア・エイドステーション(Migrant Offshore Aid Station)と緊急医療援助団体「国境なき医師団(Medecins Sans FrontieresMSF)」が運行する船舶MVフェニックス(MV Phoenix)は3日、369人を救助した。同船は6か月間の救助活動を行うため2日にマルタを出航していた。

 リビア沿岸警備隊の大佐がAFPに語ったところによると、難民のほとんどはアフリカ出身。 2日に救出された難民のほとんどは、伊シチリア(Sicily)島やイタリア南部に収容され、既にランペドゥーサ島に上陸した人もいる。(c)AFP