【5月2日 AFP】ゴスペルミュージックの影響を受けた曲で、20世紀に最も放送された曲の一つとされる「スタンド・バイ・ミー(Stand By Me)」で知られる米のR&B歌手、ベン・E・キング(Ben E. King)氏が4月30日、米ニュージャージー(New Jersey)州で死去した。76歳だった。キング氏の広報担当者フィル・ブラウン(Phil Brown)氏が1日発表した。自然死だったという。

 本名はベンジャミン・アール・ネルソン(Benjamin Earl Nelson)。米ノースカロライナ(North Carolina)州に生まれ、幼少時に家族とニューヨーク(New York)市に移住。正式な音楽教育を受けたことはなかったが教会の聖歌隊で歌い始めた。

 ニューヨーク・ハーレム(Harlem)地区で父親が経営していたレストランで働いていた時、友人たちと共に地元プロモーターにスカウトされた。

 キング氏はR&Bグループ「ドリフターズ(The Drifters)」の一員として「ゼア・ゴーズ・マイ・ベイビー(There Goes My Baby)」、「ラストダンスは私に(Save the Last Dance For Me)」などの曲をヒットさせた。その後1961年にゴスペルミュージックや賛美歌の影響を受けてドリフターズのために書き始めた「スタンド・バイ・ミー」を自身のソロ楽曲として発表すると大ヒットとなった。

 キング氏は晩年もツアー活動を続けたほか、地元ニュージャージー州ティーネック(Teaneck)に青少年の教育を支援する「スタンド・バイ・ミー基金(Stand By Me Foundation)」を創設した。(c)AFP/Shaun TANDON