【5月1日 AFP】大地震に見舞われたネパールで1日、首都カトマンズ(Kathmandu)の北東に位置するシンドパルチョーク(Sindhupalchowk)地区の被害が甚大なことが明らかになってきた。

 マグニチュード(M)7.8の地震発生から6日が経った1日、ネパール当局は国内の死者が6204人に上ったと発表した。近隣のインドや中国でも合わせて100人以上の死者が出ており、地震による犠牲者は6300人を超えた。

 だが山間部への救助活動が難航していることなどから、地震の被災状況の全容はまだ明らかになっていない。国際赤十字・赤新月社連盟(International Federation of Red Cross and Red Crescent SocietiesIFRC)は、遠方の地域は「壊滅的」だと警告している。特にシンドパルチョーク地区の被害は甚大とみられ、同地区の被災者たちの間では絶望感が広がっている。

 国際赤十字・赤新月社連盟のアジア太平洋支部ディレクター、ジャガン・チャパガイン(Jagan Chapagain)氏によると、シンドパルチョーク地区のチャウタラ(Chautara)では住宅の9割が破壊され、病院も倒壊した。がれきに埋もれた家族を救いだそうと、住民たちは道具もなく手でがれきを掘り起こそうとしているという。

 またシンドパルチョーク地区内の別の場所を訪れたAFP記者も同様の壊滅的状況を目の当たりにしたという。

 さらに、同地区のメラムチ(Melamchi)の住民によると、ここでも住宅のほぼ全てが破壊され、学校も倒壊したという。だが、車やトラックなどは通り過ぎるだけで、誰も救援に来てくれていないという。(c)AFP/Agnes BUN