【4月28日 AFP】25日に発生したマグニチュード(M)7.8の大地震による死者は、27日までにネパールとその周辺国を合わせて4100人を超えた。地震発生から3日目を迎えた27日も、数十万人が屋外で不安な夜を迎えた。当局者らは、これまで立ち入りできなかった場所に救援隊が到着するにつれて、確認される犠牲者数が急増するのではと警戒している。

 食料や水の不足が懸念される中、ネパールの首都カトマンズ(Kathmandu)では市民らが競い合うように生活必需品を買い求めていた。

 当局によると、これまでにネパール国内だけで4010人、近隣諸国を含めると4100人以上の死亡が確認されたという。ネパールはもともと地震の多い国だが、今回の大地震は過去80年余りで最悪の規模の惨事となった。

 さらに近隣のインドと中国でも90人以上が死亡。また負傷者はネパールだけで7500人に上っているという。

 災害対策当局幹部は、救援隊が被災地に到着して被害の全容が明らかになるにつれ、ネパール国内の死者数が一気に増える恐れもあると危惧している。

 現場には捜索犬を連れた国際救援隊も到着。がれきの下に取り残された生存者らの捜索活動に取り掛かった。また大型の切断機や救援物資を携えた複数のチームが、ネパール唯一の国際空港に相次いで到着した。

 国連(UN)世界食糧計画(World Food ProgrammeWFP)の報道官はAFPに対し、救援食料を積んだ最初の飛行機が28日に現地に到着する予定になっており、「広範で大規模な活動」を行う予定だと述べた。

 また米国のジョン・ケリー(John Kerry)国務長官は、犠牲者と被災現場の「胸をえぐられるような」様子を目の当たりにして衝撃を受けたと語り、被災者支援に1000万ドル(約12億円を拠出すると発表した。(c)AFP/Bhuvan BAGGA/Paavan MATHEMA