【4月26日 AFP】(一部更新)ネパール内務省報道官は26日、前日発生したマグニチュード(M)7.8の大地震の死亡者は1805人、負傷者は少なくとも4718人になったと発表した。しかし実際の死傷者はこれよりもはるかに多いとみられている。

 この地震で隣国インドでもこれまでに少なくとも47人が死亡している。中国の国営メディアは、チベット自治区で17人が死亡し、中国政府は救助隊員62人と救助犬をネパールに派遣したと伝えた。

 地震発生から一夜明けたネパールでは生存者の捜索活動が懸命に続けられている。ネパールの携帯電話網は寸断されており、首都カトマンズ(Kathmandu)は広範囲で停電している。

■夜通し断続的な揺れが続く

 カトマンズにいるAFPの記者らによると、同地では一晩中、断続的な揺れが続き、夜明け前には大きな余震があった。

 数百人の人たちと共に屋外で一夜を明かした銀行員のニーナ・シュレスタ(Nina Shrestha)さん(34)は、「どうして眠ることなどできるでしょう?夜通し揺れていたんですよ。揺れが収まり、家に帰れることをただ祈っています」と語った。

 救助隊はがれきの山をかき分けて生存者の捜索に当たった。病院は骨折したり、外傷を負ったりして運び込まれた多数の人たちであふれ返った。

 人力車の運転手ディベシュ・ガウタム(Dibesh Gautam)さんはAFPの取材に対し、「昨日は35人以上を病院に運んだと思う。今朝は5時半から働いているよ。僕だって怖いけれど、人助けのために、できることはしないとね」と話した。

 25日正午近くに発生した今回の大地震により同地では、オフィス街やランドマークだった9階建ての塔など多数の建物が倒壊した。

 カトマンズ上空には黒い雲が立ちこめ始めており、天気が崩れると予報されている。さらに困難な状況が避難した被災者を待ち構えているといえそうだ。(c)AFP/Paavan MATHEMA