【4月21日 AFP】欧州連合(EU)は16日、新たなウインドファーム(集合型風力発電所)を洋上に建設するプロジェクトに、300億ユーロ(約3兆8000億円)近くを支援するというドイツ政府の計画を承認した。このプロジェクトは、ドイツが進める脱原発政策の鍵を握るものと位置づけられている。

 2011年の福島原発事故を受けてドイツ政府は、原子力発電所の廃止を決定し、電力需要の40~45%をまかなうために再生可能エネルギーに注目している。

 EUの行政執行機関である欧州委員会(European Commission)は、北海(North Sea)の洋上に17基、バルト海(Baltic Sea)に3基のタービンを持つウインドファームを建設するプロジェクトに対するドイツ政府の支援計画について、EUの国家援助規制に違反することはなく、EU独自の環境およびエネルギー目標の達成にも資するとした。

 欧州委員会によると、今回建設されるウインドファームは、合わせて最大7ギガワットの発電能力を備え、2020年までにドイツ国内の電力需要の約13%をまかなう見込みだという。(c)AFP